バックナンバー(もっと見る)

今宵、神楽坂で

第二十二号 (2021年07月)

楽しみは人の数だけ。今日はチャームのお話を。

2021年07月08日 15:51 by kneisan2011

 以前〈バー・タロウズ〉についてこのメールマガジンでもご紹介いただき、光栄にも当店の事を語らせて貰える機会がありました。その際にチャーム(お通し)について少し触れさせていただいたのですが、改めてお話をと思います。所謂オーセンティックバーでお酒を飲むときに食前、食後では皆様はどちらの機会が多いでしょうか。体感ですが食後の方が圧倒的に多いかなと感じております。和食の後、イタリアンやフレンチ等洋食の後、焼き鳥、焼き肉、ご自宅でのお夕飯の後など様々かと思いますが。

 


 例えばですが、焼き肉や焼鳥等を食べた後にバーにでも寄ろうかとなって、お通しがサラミや生ハムだとちょっともういいかなとなりそうですよね。かといってチーズやチョコレートもちょっと重いな、ですとか。何も選択肢がなくお通しが出てくるとあまり嬉しく無いことも多いかなと思います(私はですが。) なので、出来るだけご気分に合わせてお選びいただけるように数種類のお通しをご用意させていただいたほうが、お客様も私も嬉しいかなと思うのです。最初の一杯に合わせても良いですし、「まずはハイボールでスッキリしたいけど、二杯目にはスコッチをストレートで飲みたいからそのタイミングでチョコレートを」ですとか。

 


 ・ミックスナッツ
 ・チョコレート二種
 ・黒糖羊羮
 ・季節の果物
 ・シガリロ(葉巻の一種)

 

 これは〈バー・タロウズ〉定番のチャームメニューです。この中からお好きな物をお好きなタイミングでお選びいただけるようにしています。なかには「柿の種」や「チーズ」、「ポップコーン」なんて方もいらっしゃいます。もちろん、ご用意があるものでしたらばチャームとしてご注文いただけます。あえてお通しの事をチャームと呼んでいますが、これは昔勤めていたバーのマスターの受け売りで「チャームってんだから魅力的な物を出さなきゃ駄目だよ」と言われてからずっと意識的にそう呼んでいます。お召し上がりになるお客様にとって魅力的な物でないとただの押し付けになってしまうので。それでも『あえて』お勧めのチャームは何か?となると私は「季節の果物」をお勧めさせていただきます。カクテル等でも表現、体感していただけるかもしれませんが、バーでなかなか難しいのが季節感を感じていただく事かと思います。勿論、夏のモヒートやシャンパン、冬のアイリッシュコーヒー等のホットカクテルは季節ならではのお飲み物だと思いますが、もっとシンプルに果物であれば四季折々の『旬』を感じていただけるのかなぁと思いますので。ご来店のお客様の中には「バーにでも来ないと果物を食べる事はなかなかないなぁ」なんて御仁も多く、女性のお客様や食後のお客様にも大変喜んでいただいております。

 


 ちなみに今の時期(6/30現在)ですと、関東のメロン、さくらんぼ、プラムや枇杷などが盛りを迎えていますね。果物を使ってカクテルにもいたしますが、まずはそのまま。季節の味を楽しんでいただけたらなと思っています。


 これから夏に向けて桃やプラム、マンゴーや葡萄等、素晴らしい果物達が市場に並び始めます。カウンターを夏らしく彩ってくれるでしょう。暑い日に冷えたシャンパンをやりながらメロンや桃をつまんでいただくとこれはもうなんとも美味しく、是非ともオススメさせていただきたいチャームとなります。

 


 ウイスキーやラム酒を飲みながらのチョコレートは大人の贅沢だと思いますし、マティーニなんかを飲みつつ香ばしいナッツを口休めに。コクのあるチーズ片手にハイボールなんてのも良いですよね。バーは基本的に飲む所であって食べる所ではないと思いますが、ちょっと美味しく飲むための相棒と言いますか、アテというのは大事かなと思います。 お酒そのものの味わいや、沢山の銘酒を揃えるバーには必ず何かしらスペシャルなチャームがあるはずです。皆様がバーを訪れるとき色々な選び方があると思いますが、ちょっと「チャーム」に注目して飲みに行ってみてはいかがでしょうか?なんとなく出されているナッツ一つとっても、きっとそのお店のバーテンダーならではのチョイスと拘りがあるはずです。


 バーとは酒のみにあらず。楽しみは人の数だけ。そう思っています。


 今宵も皆様、どうか素敵なバーライフを。

 

 

Bar Tarrow’s 中村太郎

関連記事

『今宵、神楽坂で』 最終回によせて

第二十三号(2021年07月)

ちょっと昭和の話しをしようか

第二十二号 (2021年07月)

祝2周年!Tシャツ生活 結果と今後 ③

第十七号(2021年04月)

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)