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今宵、神楽坂で

第十四号(2021年03月)

バー巡り・其の七(前篇)

2021年03月11日 12:03 by kneisan2011

Hop – Scotch Craft Beer & Whiskey

 

 

 

■飯田橋でもうすぐ6年

Hopは片足でぴょんぴょん跳ぶという意味。で、hopscotchというのは昔懐かしい「けんけんぱ」のことである。みなさん子どもの頃「けんけんぱ」しませんでしたか? 地面に円を描いて片足で飛び跳ねながら前に進み、折り返して戻ってくる。跳ぶ前に石ころを投げて転がった枠には足をついてはいけない。カラダひとつ、ひとりでも遊べた。(今では子どもの運動神経を良くするトレーニングとして見直されているそうだけど。)

<Hop – Scotch Craft Beer & Whiskey >はクラフトビールを飲んでハッピーになれる場所。Hopscotch、心弾ませけんけんぱっ。東京にビールとウィスキーの店を開きたいと、オーストラリア人のオーナーご夫妻が名付けた。カウンターに立つマスターの小池祐介さんは埼玉ご出身。大学生のとき、銀座のカジュアル・バーでアルバイトをしていたとき将来この世界で仕事をしたいと思った。就職したのは都内の有名ホテル。バー部門で9年腕を磨いた。オーストラリアのご夫婦との出会いは求人サイトを介しての縁。小池さんは<Hop – Scotch Craft Beer & Whiskey >に2015年7月開店とともに店に立った。千代田区富士見。ここからは昭和の中ごろまで西に富士山が見えた。TOKYOの申し分のない場所で間もなく6年。今“ホプスコTOKYO”はこの町になくてはならない店だ。

 

 

■IPAについて

<Hop – Scotch Craft Beer & Whiskey >はクラフト・ビールとウィスキーの店である。現在クラフト・ビールはアメリカが牽引している。クラフト・ビールといえばエールが主流だ(ラガーのクラフト・ビールも勿論ある)。エール(ale)はビール製造の一種である上面発酵という意味。色、香り、味わいの幅が広く、作り手の個性や想像力が大きく反映できるジャンルだ。そのエール・ビールのカテゴリーのひとつIPAならアメリカ、その人気は絶大だ。そもそもIPA(India Pale Ale)は、19世紀にイギリスから植民地支配(イギリス領インド帝国は1858年にイギリスがインドに成立させた)していたインドへの輸送用ビールとしてアルコール度数を高めにし、また大量のホップを使用することで長期間の船便にも腐らないよう作られたビールといわれる。しかしそれ以前にイギリスには出荷まで長期間熟成を義務づけられたビールが存在し、そのビールはホップが多く使われ、発酵度数も高くインドスタイルと言われ人気があった。1860年頃までにはすでにイングランドで広く醸造され、のちにインドに輸出するビールとして都合がよかったというのが真実らしい。

 

 

今なぜアメリカではクラフト・ビールが流行しているのか? 1978年に自家醸造(ホーム・ブルーイング)が合法化されてクリエイティブなビール醸造家たちが次々に誕生した。次に彼らは工場を作りビジネスとしてクラフト・ビールを生産するようになったのである。アメリカというとバドワイザーやクアーズなどのカジュアルな定番ラガービールというイメージが根強いけれど、時代は先へと進んでいる。アメリカのIPAは大きく二つの流れがある。

West Coast IPA ‥ ホップの苦味、樹脂や柑橘の様なフレーバーがメインになっていてモルツ(麦芽)感が薄め。主にカリフォルニアで作られている。

Hazy IPA ‥ West Coast IPAとは違う酵母を使い、ホップを投入するタイミングを変えることにより、苦味を抑えフルーティーな風味を強調している。

 

 

 

< Hop – Scotch Craft Beer & Whiskey >のIPA

<Hop – Scotch Craft Beer & Whiskey >で提供しているビールはウェスト・コースト・スタイルのIPAが多い。モルト(麦芽)感は少なめでホップが強い。現在カウンターには5個タップを設えている。つまり5つの樽から生ビールを提供している(コロナ禍以前は8つあった)。その内容を紹介しよう。下記①から⑤は3月1日時点のもの。どんどん新しい銘柄に入れ替わっているので貴方がお店に行ったときは顔ぶれが変わっているかも知れない。

①静岡の〈WEST COAST〉というブルワリーのIPA。ウェスト・コースト・スタイルで作っている。

②〈ECHOES〉はワシントン州のブルワリー。モルト感がどっしりしている。

③は①と同じブルワリーでサワー・エールという酸味が特徴のビール。ライム、ココナッツ、カカオ、シナモンの風味が感じられる。

④は同じく〈WEST COAST〉。Hazy(濁った)なビール。

⑤は当店イチオシのビールで〈FREMONT〉というワシントン州シアトルの醸造所の〈LUSH IPA〉。

グレープフルーツの香がする柑橘系、ミディアム・ボディ。

この一年は新型コロナ・ウイルスに苦しめられたけれど平常時であれば、20リットル入りの樽は1週間で無くなってしまうという。最近のお店の流行りはHazy IPA。IPAから派生したスタイルで、このビールは名の通りHazy(濁った)見た目をしている。苦味はあまり感じず、フルーティでトロピカルな香りが特徴で飲み口がソフトである。東海岸発祥で、North east style、New England IPAがその仲間だ。

(後篇へ続く)

 

 

< Hop – Scotch Craft Beer & Whiskey >

162-0825 千代田区富士見2-2-11 井上ビル1F 

Tel 050-3136-9699

営業時間  17:00 ~ 24:00 土・祝日は15:00 ~ 24:00

(現在2021年2月時点は15:00 ~ 20:00、休みは 火・金・日)

定休日 日曜

スタンディング 15 ~ 20名

喫煙 NG    WIFI環境あり

 

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